Nexus Modsニュース:創造の司令官 - CDanteのインタビュー (2018/12/28)
2018/12/28のNexus Modsニュース The Commandant of Creations - CDante(創造の司令官 - CDanteのインタビュー)の和訳です。聞き手はBigBizkit。
創造の司令官 - CDanteのインタビュー
元記事:The Commandant of Creations - CDante
投稿者:BigBizkit (コミュニティマネージャー)
投稿日:2018/12/28 (UTC)
関連記事:日曜インタビュー - CDante (2017/3/5)
目次
- はじめに
- BigBizkit: Fallout 4コミュニティで非常によく知られていますが、まずは軽く自己紹介をお願いします。
- まるで仕組まれたかのようですが、今年の12/31でNexus Mods登録10周年を迎えられますね。Nexus Modsを見つけたきっかけや登録した理由、それとなぜMODをリリースしようと思ったのか教えていただけますか?
- あなたのMODで一番人気があるのはVisible Companion AffinityとTransfer Settlementsですが、この2つはどうやて思いついたのですか?
- 共同制作のものも含め、自分のMODでどれがお気に入り、または自慢ですか?
- あなたはおふざけMODを制作するということでも評判です。Uncle Pete’s SpecialやHelium Balloonはその好例ですが、こういうお馬鹿MODのアイデアはどこからくるのですか? 他の作者によるユーモアMODでお気に入りはありますか?
- あなたはFalloutシリーズをメインに活動されていますが、Fallout 76用のMODを最初にリリースしましたね。Falloutシリーズのモッディングはどこに向かっていると思いますか? モッダーの視点から見てどういったタイトルを期待しますか?
- 近い将来MODのリリース予定はありますか?
- モッディングとプログラミング以外に楽しみはありますか?
- 子供の頃によくプレイしたゲームは? 今プレイしているゲームは? MODは使っていますか?
- 話が大きくそれますが、クリスマスの予定は?
- モッディング関連以外でも構いませんが、新年の抱負はありますか?
- Nexus Modsコミュニティに言っておきたいことはありますか?
- 最後に
はじめに
本日は長年当サイトのメンバーで多作のモッダーであるCDanteにお話を伺った。彼はTransfer Settlements、Visible Companion Affinity、Ninja Smoke Bombs!といった素晴らしいFallout 4用MODを世に送り出している。
BigBizkit: Fallout 4コミュニティで非常によく知られていますが、まずは軽く自己紹介をお願いします。
CDante: ああ、もちろん。'80年代にヨーロッパで生まれ、4歳の頃からビデオゲームをプレイしてきた。だから30年前にノスタルジーを感じることがよくある。子供の頃にWorld of Warcraftで遊んだと聞くと自分が年寄りに思えるけど、まだ若いって思うことにしてる。美しいブダペストの街で生まれ、人生の大半をそこで過ごしてきた。ITプログラマーの仕事をしていて、モッディングを始めたのはFallout 4がリリースされて間もない3年前のことだ。以来、モッディングは一番の趣味になり、暇な時間の大半をこれに費やしている。
まるで仕組まれたかのようですが、今年の12/31でNexus Mods登録10周年を迎えられますね。Nexus Modsを見つけたきっかけや登録した理由、それとなぜMODをリリースしようと思ったのか教えていただけますか?
ちょうど10年前にFallout 3に強い衝撃を受けて登録したことを鮮明に覚えている(2015年のFallout 4と同じくらいの衝撃だった)。モロウウィンドやオブリビオンといったタイトルについて聞き覚えはあったけど、RPGに関してはバルダーズゲートやIcewind Daleといったアイソメトリックな(俯瞰視点の)ゲームが好きだった。もちろん'90年代後半以降のの古いFalloutシリーズも。世界滅亡後がテーマの本や映画が大好きだったから、このシリーズには俄然注目していた。言うまでもなく、2008年のFallout 3リリース時には飛びつくしかなかった。それまでプレイしていなかったベゼスダの3D-RPGを始めたきっかけだ。それはもう夢中になったよ… 文字通り昼夜を問わず何ヶ月もやめられなかった。全部を最大レベルまで上げようとしたし、コンパニオンシステムが本当に最高だった。こういう組み合わせがずっと欲しかったんだ! こうしてゲーム内コンソールを使いだし、ゲーム用のMODをダウンロードし始めたんだ。でもこのサイトではそれほどアクティブではなくて、後にSkyrim用MODを手に入れるために戻ってきた。そしてもちろん、XCOM再始動のときはクールなMODをダウンロードしたよ。これも'90代でお気に入りだったシリーズだ。でも2016年に自分のMODをリリースするまでは、表には出ずMODをダウンロードするだけだった。
あなたのMODで一番人気があるのはVisible Companion AffinityとTransfer Settlementsですが、この2つはどうやて思いついたのですか?
Fallout 3といったベゼスダゲームにおけるコンパニオンの存在は、僕のゲームプレイにとって非常に大きな比重を占めるし、プレイする理由でもある。Fallout 4でも新しいアフィニティ(好感度)システムとともにコンパニオンを用意してくれた。彼らとの関係がどう進展していくのか、自分の行動がどう影響するのか確かめて、彼らとの関係をマックスにしたくなった。だからPapyrusスクリプトの調査に着手して、Visible Companion Affinityが生まれたんだ。
後者はよりスクリプトの比重が高いもだ。2016年の終わり頃、こういうものを作ればコミュニティにとって非常に価値あるツールになるのではないかと思い立った。それを実証するために、2017年の初めにコンセプト動画を公開した。反応は素晴らしく、Gopher, Oxhorn, JuiceHeadなど多くの人からのコメントを読んで勇気を得た。それから3ヶ月の間、実現のために懸命に作業した。まだF4SEプラグインには慣れていなかったので、Expired6978やregistrator2000などから多くの支援をもらった。
共同制作のものも含め、自分のMODでどれがお気に入り、または自慢ですか?
なんといってもTransfer Settlementsが僕にとって大傑作だと思っているし、一番重要なMODだと考えている。それ以外にもThe Wasteland Codexにも非常に誇りを感じている。ShoddyCastやThe Vault Wikiの提供する高品質なコンテンツを扱えたことは素晴らしいし、Mr. Jason Damronのご厚意でFallout年代記編者の完璧な音声を提供できて本当に満足している。
おっと、もちろん以前インタビューしてもらったGTKYMA Radioもね! 冗談はともかく、当時はDarrenと一緒にMODに取り組んでいたんだけど、実はその数か月前に読んだ彼のインタビューに触発されてモッダーになったんだ。
あなたはおふざけMODを制作するということでも評判です。Uncle Pete’s SpecialやHelium Balloonはその好例ですが、こういうお馬鹿MODのアイデアはどこからくるのですか? 他の作者によるユーモアMODでお気に入りはありますか?
ミームに関して言えばヘイト系よりもユーモア系が好みだし、季節系MODで言えばハロウィンやクリスマスよりもエイプリルフールの方が好きだね。ユーモアは僕の人格の大半を占めている。こういうアイデアは最近バズってる話題を見て思いついたもので、本格的に複雑にすることなく数時間で手早く実装する。Uncle Pete’s SpecialはFallout 76発表のライブストリームを見ていて退屈したから作った。Helium Balloonは何かの理由でGOGライブラリを漁っているときに昔好きだったポイント&クリックゲームのMonkey Island 3を見つけて数時間プレイしたときに思いついた。Press X to Shaunは、YoutubeでHeavy Rainのグリッチ動画を見つけたとき、Fallout 4の「唯一の生存者」の子供のシーンにぴったりだと気付いた。The Creation Clubについては少し過剰に反応しすぎたかなと思っている。
あなたはFalloutシリーズをメインに活動されていますが、Fallout 76用のMODを最初にリリースしましたね。Falloutシリーズのモッディングはどこに向かっていると思いますか? モッダーの視点から見てどういったタイトルを期待しますか?
この単純なメインメニューを制作したのはコンセプトの照明と、モッディングコミュニティに対して少し注意を促すためだった。その翌週あたりからFallout 76用のMODが増えていくのを見られてよかったし、reg2kのBetter Inventoryがなければプレイすることすらできなかっただろう。
Fallout 76全般に関しては大方の予想よりも楽観的に捉えている。議論を経た後、ベゼスダはまだ無数にある問題を解決して、ゲームの価格に見合うサービスと新コンテンツを提供することで、Falloutファンを取り戻すだろう。それまでの間は僕たちモッダーがその役目を果たすことになる。既存のツールを使ってゲームをより良くするためのよりクリエイティブな方法を見つけることになるだろう。恐らく1年以上は大忙しだと思う。僕は最近3日かけてベンダー/コンテナメニューを分析して、UIにプランやレシピといった付加情報を表示する様々な方法を試してみた。僕には実用的な解決策を見つけることができなかったが、独創的なアイデアを持つ誰かが異なるアプローチで実現させ、リリース直後に「今月のMOD」となる日が来ると思っている。
とはいえ、今後Fallout 76で予定されているプライベートサーバーへの期待は中程度だ。もちろん、自分でもサーバーを用意してこれまでは振れることのできなかったサーバーサイドモッディングにチャレンジする予定はある。しかし、これが2019年末になるのか2020年第2四半期になるのか誰にも分からないし、どれほどのプレイヤーがプライベートサーバーに乗り換えるのかも分からない。新しいキャラクターで始める必要があっても乗り換えるだろうか?サーバーのオーナーがBethesda.net経由して導入する以外にMODの導入方法がないのなら、どれだけのユーザーがMODをダウンロードするだろう? 僕は最近こうした疑問によって少し懐疑的になっていて、当分は期待しないことにしている。
最終的に、Falllout 76は一緒に遊ぶプレイヤーが出会うハブとなり、キャラクターを持ち寄るサンドボックスになると想像している。誰もがレベル200以上の完璧なC.A.M.P.ビルドで全要素をアンロック済み、クエスト全クリア済みのカンストキャラを持ちよって、ベゼスダが新しいコンテンツをリリースするたびに一緒に遊ぶことになるだろう。それまでの間は今までと同じように旧タイトルのシングルプレイで冒険することになるが、正直言って自分としてはこれで十分だ。
近い将来MODのリリース予定はありますか?
独立したクエストMODと、The Wasteland Codexの一部となるクエストMODにゆっくりと取り組んでいる。あまりネタバレにならないと思うので言っておくと、ED-NAと語り部を題材としたものになるだろう。それと、Fallout 4を再プレイし始めたとき、今年の初めに作り始めたQOL(生活の質)MODを完成させたくなった。一つはドッグミートに口頭で指示して最近殺された敵の死体を見つけるもの。もう一つはコンパニオンに彼らのパワーアーマーの修理を命じるものだ。それと吐く息を見えるようにする冬のMODにも取り組んでいる。
もちろんこれらは小規模なプロジェクトで、メインの大規模プロジェクトはこれまでどおりTransfer Settlementsだ。現在の最大の目標は、居住地をESP/ESLプラグインに直接エクスポートすることだ。
モッディングとプログラミング以外に楽しみはありますか?
モッディングを始めるまでは、ミニチュア卓上ゲームに何十年も没頭してきた。特にWarhammer 40kだね。9年連続でブダペストで趣味の大会まで組織している。ときどきエアソフトガンで遊ぶが、これも十年越しで没頭してきた趣味だ。それにベースも演奏する。
子供の頃によくプレイしたゲームは? 今プレイしているゲームは? MODは使っていますか?
さっきも言ったように、ポイント&クリック型のアドベンチャーゲームの大ファンなんだ。ルーカスアーツには幼少時代にお世話になったが、最近このジャンルが復活しつつあるのを見て嬉しく思っている。GOGやSteamで一見レトロだが最近リリースされたポイント&クリックゲームをよく見かけるし、プレイしてもいないのにノスタルジアを感じてしまうんだ。それと、プレイ予定のオープンワールド系ゲームが山積みになっているよ。ウィッチャー3のDLCはまだプレイしていないし、Kingdom Come: Deliveranceも試してみないと。もちろんどちらでもMODを使う予定だ。
話が大きくそれますが、クリスマスの予定は?
23日にブダペストに住む祖父母を訪問して、当日は町から抜け出して父と一緒に過ごすのが恒例だ。彼は素晴らしいシェフだから、お腹を空かせていけばとても楽しい時間になる。
モッディング関連以外でも構いませんが、新年の抱負はありますか?
まず最初に、なるべく早く食事の後にジムに通う習慣を取り戻すこと。それと何年も前にリリースしたMODのマイナーバグを修正してアップデート版をリリースすること。バグ一覧をクリアして新年を迎えるのは気持ちのいいものだ。自分のYoutubeチャンネルにもっと頻繁に動画をアップロードしたいね。チュートリアル動画の計画は山ほどあるし、作業中のモッディングプロジェクトを全部2019年に完成させられれば最高だろう。2016年に作り始めてもはや考えるのも嫌で2年間放置しているものもある。これはFallout 4で髭がリアルタイムに成長するというものだ。
Nexus Modsコミュニティに言っておきたいことはありますか?
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多くのMOD制作者にとって、xEditはCreation Kitと同じくらい重要なものだからね。