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Skyrim/The Witcher 3 Modについてのあれこれ。FoModの作り方、Mod導入時のトラブル事例などのニッチな話を書いていきます。a.k.a. BowmoreLover@nexusmods

Nexus Modsニュース和訳:プレミアムユーザー向けの新CDNサービスについて (2021/2/3)

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2021/2/3のNexus Modsニュース、New CDN service for Premium users(プレミアムユーザー向けの新CDNサービスについて)の和訳です。


プレミアムユーザー向けの新CDNサービスについて
元記事:New CDN service for Premium users
投稿者:Dark0ne (サイトオーナー)
投稿日:2021/02/03

概要

最近、プレミアムメンバー向けの新しいダウンロードサービスを開始した。これによって、期待通りのダウンロード速度が出ないユーザーの速度が向上する可能性がある。プレミアムメンバーの中で、もっとダウンロード速度が必要だと思われる方は、ダウンロード先の「CDN」を試してほしい。これはダウンロード先のデフォルトになっている。

詳細

幸運にも(不幸にも?)先日僕が投稿した去年の振り返り記事を読んだ方ならお気づきだろうが、本サイトのダウンロードサーバー経由でユーザーにかなりの量のデータが転送されている(年間推定約60ペタバイト)。

その上、本サイトでは大量のデータを保管している。現在のところ40テラバイトのMODファイルがあって、MOD作者が制作するファイルサイズは増加傾向にあるため、およそ1.5テラバイト/月のペースで増加し続けている。

予算内でこれだけのデータをどのように保管して提供するかは、ユーザーに「無料」でサービスを提供し続けるべく常に取り組んでいる課題だ。なぜ無料かと言えば、皆さんもご存じのように、サイトには広告があり、その広告から収益を得て、本サイトが提供するサービスの支払いに充てているからだ。僕たちはユーザーデータといった類のものを販売していないので、本サイトの収入源は、広告とプレミアムメンバーシップの2つとなる。

数年前、本サイトにおけるファイル供給のニーズに応えるため、パリ、アムステルダムプラハ、シカゴ、ロサンゼルス、マイアミ、シンガポールの世界7か所にあるベアメタル・サーバーを使って、独自のミニCDNを構築した。これらのサーバーにはNVMeドライブが搭載されていて、各サーバーは20Gbpsの通信性能を持っている。本サイトでは毎週平均約25Gbpsの総トラフィック(全サーバー上)を処理しているが、先日のFallout Frontierのリリースでは、シカゴのサーバーだけでもMODリリースの最初の数時間で20Gbpsに到達し、この理論上の最大トラフィックを問題なく処理できることが証明された。この特注のCDNシステムは、オンラインで利用可能などのCDNサービスよりも、所有・運用コストが大幅に安価だ。ここでの注意すべきは、北米、ヨーロッパ、アジアやオセアニアの一部のユーザーは本サイトからのダウンロード速度が良好であるものの、世界の他の地域のユーザーは、特に地元のISPのインフラからCDNへの接続性が悪い場合、ダウンロード速度が悪くなる可能性があるということだ。

かみ砕いて言いうと、接続性の良し悪しとは、君の車についているカーナビに例えることができる。良いカーナビはどの時間帯に交通渋滞になるか、どこで工事をしているか、新しくできた道路はどこにあるかを知っていて、移動時間を大幅に短縮し、最短で目的地に着くためのルートを提示する。一方、悪いカーナビはこうったことを全く知らないため、ひどい交通渋滞や道路工事に巻き込まれたり、新しくできた道路を利用しなかったりする可能性があり、目的地に着くまで時間がかかってしまう結果となる。このように、接続性が良ければ、本サイトから送出されたパケットデータが最も効率的で最速の経路を通ってユーザーのPCに到達し、良好なダウンロード速度を得ることができる。一方、接続性が悪いと、ゲーブル配線不良があったり、ネットワークが過負荷であったり、その他無数のネットワークの問題のある経路を通じてパケットデータが送信され、ダウンロード速度が大幅に遅くなりうる。

ここで明確にしておくが、本サイトではプレミアムサービスに対していかなる形であれ上限を設けていない。ユーザーが本サイトのダウンロードサーバーからファイルを入手する速度は、本サイトのサーバーとユーザーのコンピューター間で可能な最大の制限のない速度だ。もし遅い場合は、トラフィックが本サイトのISPとユーザーのISP間でうまくルーティング(経路選択)されていないことが原因であり、本サイトで修正することはできない。

イギリスを例にとって説明すると、僕の自宅の75Mbpsの回線を使ってロスアンゼルスCDNノードからダウンロードすると、約5,400マイル離れたロスアンゼルスから、何の問題もなく6MB/秒の速度でダウンロードすることができる。しかし、ブラジリア(ブラジルの首都)にいるユーザーの一部は、ロスアンゼルスから先ほどと同様の距離にいるにもかかわらず、はるかにダウンロード速度が低下してしまう。これはイギリスとブラジルのISPの接続性の違いによるものだ。基本的に、北米とヨーロッパ間には、北米と南米間よりも多くの通信ケーブルがあり、ネットワークの管理が行き届いている。あいにく、これは僕たちの手に負えない問題で、北米とブラジル間の接続性が改善されるか(大手ISPがより多くのケーブルを敷設したり、トラフィックのルーティング方法を改善したりして、より大きな帯域幅を提供してくれること)、南米における需要の増加による我々のローカルサーバーの設置を願うしかない。しかし、世界の多くの地域におけるハードウェアコスト、データセンターコスト、帯域幅のコストは、北米やヨーロッパよりもはるかに高額である場合が多く、経済的な理由で南米にCDNを設置することは現実的ではない。たとえば、本サイトのプロバイダーから南米やアジアへの帯域幅のコストは、ヨーロッパへのそれよりも223%高額になる。残念ながら、こうした場所に追加のCDNノードを設置することは持続可能とは言えない。

ユーザーの増加に伴ってプレミアムメンバーになるユーザーも増えてきており、誰のせいかはともかく、プレミアムメンバーの料金を払ってもダウンロード速度が向上しないユーザーがいるのは、僕たちにとってますます痛手になりつつある。

これを改善するため、僕たちは最近、プレミアムメンバー専用のCDNサービスに少なからぬ費用を投入することにした。このCDNには51のダウンロード・ロケーション・ノードがあり、先ほどの自作CDNの7ノードよりもかなり多くなっていて、南米の2つ、中東の3つ、アジアとオセアニアの15のノードが含まれている。CDN内の特定の場所を指定することはできず、一番近いノードが選択されるが、必要であれば従来のCDNロケーションを選ぶこともできる。一般ユーザーにも公開したいところだが、残念ながら財政的に無理であり、非プレミアムユーザー(およびあえて利用したいプレミアムユーザー)は、引き続き従来の古いCDNを利用することになる。

予想では、この新サービスによってファイルの提供コストが年間62%増加する見込みなので、プレミアムメンバーだけに提供することにした。これは僕が安易に決めたことではないし、ユーザー数の増加に伴ってごく最近に可能になったことなんだ。

ダウンロードロケーションがデフォルトの「CDN」に設定されている場合、新しいダウンロードサービスを利用することになる。これまでサイト設定ページやダウンロード時のオプションにて、手動でダウンロードロケーションを設定している場合、新しいダウンロードサービスを利用するには、次にダウンロードする際に「CDN」オプションを選択する必要がある。この新サービスはプレミアムメンバー専用なので、プレミアムメンバーでない場合は本オプションを設定することはできない。

このアップデートの一環として、これまであったプレミアムメンバー専用のシンガポールのベアメタルCDNノードは廃止され、数週間以内には利用できなくなる予定だ。新しいCDNサービスによって、アジア・オセアニア地域のプレミアムメンバーの方々には、これまで以上に良好な速度でご利用いただけるはずだ。

先週、この新CDNサービスを開始したが、喜ばしいことにダウンロード速度に関する苦情はまだ1件もない。新サービスでダウンロード速度が改善されたプレミアムメンバーからのご意見を聞いてみたいものだ。プレミアムメンバーの方で、本サイトのサーバの速度が許容範囲を超えている場合は、ヘルプ記事を読んでいただき、可能であればフォーラムにて所定の情報を提供してほしい。問題解決のお手伝いをさせていただく。

皆様のご支援に感謝する。

以上


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