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Skyrim/The Witcher 3 Modについてのあれこれ。FoModの作り方、Mod導入時のトラブル事例などのニッチな話を書いていきます。a.k.a. BowmoreLover@nexusmods

Nexus Modsニュース和訳:Vortex 1.3の新機能について (2020/09/16)

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2020/09/16のNexus Modsニュース What's new in Vortex 1.3?(Vortex 1.3の新機能について)の和訳です。

なお、Vortex 1.3.5用の日本語化ファイルは既にアップデート済みで、Vortex拡張機能として配信されています。SettingsページでLanguageから日本語を選ぶだけで自動的に日本語化されます。


Vortex 1.3の新機能について
元記事:What's new in Vortex 1.3?
投稿者:Pickysaurus (コミュニティマネージャー)
投稿日:2020/09/16(UTC)

目次

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はじめに

Vortex 1.3.0がリリースされた。僕たちは何週間もかけて、新機能を追加したり、既存機能を改善したり、厄介なバグを一掃してきた。Vortexチームは、これまでにない洗練されたモッディング体験をお届けすべく、2,500以上のフィードバックレポートに熱心に取り組んできた。それでは最新リリースでの新機能のハイライトをご紹介しよう。


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VortexのUI/UXのアップデート

見ただけでは分からないだろうが、Vortexは裏で大きな変革を遂げている。開発チームは、Vortexの「フロントエンド」要素(ユーザーとの対話部分)を、より厳密に「バックエンド」コンポーネントから分離することに懸命に取り組んでいる。こうすることによって、開発チームのフロントエンドチームが、ユーザーインターフェースの実装と、アプリの操作の流れや使い勝手に関するコミュニティからのフィードバックを引き継ぐことができるようになる。

Vortexの開発当初はフロントエンド専任チームがおらず、デザインについては数人のグラフィックアーティストの間を行き来して、最終的な外観を完成させた。Vortexが2年間順調に成長してきた今、この機会を利用して、アプリの中で美しくない部分や直感的に利用できない部分を再考し、新たな外観を与える時期に来ていると感じている。この変更によるメリットは見た目だけではない。TanninとNagevは素敵な新機能の追加に集中することができ、フロントエンドチームは魅力的で直感的なやり方でそれらの機能を提供できるようになる。長期的には、これによって開発の時間をもっと効率化して、もっと多くのユーザーからのフィードバックに対応できるようになる。

まだまだ初期段階ではあるが、新しいデザインの方向性を決定するため、コミュニティのみんなにフィードバックをお願いしたい。この目的のために、UIの様々な部分に焦点を当てた一連のアンケートを実施して、今のデザインがどう評価されているのか、また将来的にどんなデザインにしたいのかについての意見を収集する。このアンケートには、Vortex起動時の通知メッセージ、またはWebサイト上部のバナーからアクセスできる。参加は任意だが、数分の時間を割いてフィードバックを共有していただけると幸いだ。

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※訳者からの補足:アンケートはもちろん英語ですが、ブラウザの翻訳機能(Chromeなら右クリック->日本語に翻訳)を使って内容を理解することができますし、英文での回答が必要な箇所も、Google翻訳やDeepL翻訳で翻訳してコピペすれば簡単です。

MOD利用者向けのアップデート

Microsoft Flight Simulatorのサポート

Vortexを使って、Microsoft Flight Simulatorに機体のカラーリングや景観、その他のMODの追加の手間を省くことができるようになった。適切に動作させるための面倒な事柄を自動化することで、以下のようなことが可能になる。

  • 飛行機の設定ファイルを自動的にマージして、すべての機体のカラーリングが選べるようになる
  • 新たに追加されるゲーム内テキストとの競合を回避するための、ローカライズの自動マージ
  • ロードオーダータブを利用した、お互いに上書きの可能性のあるMODの調整、および編集順序の制御

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今後も、ユーザーからのフィートバックやFS 2020 SDKの開発状況をもとに、この拡張機能の開発を進めていくので、意見を聞かせてほしい。

新たなゲーム対応と拡張機能

Vortexは数えきれないほど多くのゲームをサポートしている。FS2020に加えて、次のゲームが公式にサポートされた。

さらに、コミュニティの素晴らしい開発者たちによって、次のゲームがサポートされた。

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さらには、以下のゲーム用拡張機能の大幅な改善も実施されている。

最後になるが、agc93は"Vortex Showcase"という便利な新しい拡張機能をリリースした。これを使えば、君のMODリストをMarkdown形式、JSON形式、BBCode形式でエクスポートすることができる。MODのコメント欄やフォーラムでリストを共有する際、膨大な量の投稿をしてしまわないよう、自動的にスポイラータグを埋め込む仕様になっている。とても便利だ!

Blade & Sorceryのロードオーダー

前回のアップデートで予告したとおり(和訳)、VortexでBlade & Sorceryのロードオーダーの設定が可能になった。これを実現するために必要な情報を提供してくれたBlade & Sorceryチームに感謝する。それと、WebサイトとVortexで使われているゲームイメージを、U8で公開された派手な新しいアートワークに更新した。

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競合ファイルのプレビュー

競合を解決しながらどちらのファイルを使うか決めるとき、ファイル名だけでは違いが分からないことがある。そこで、好きなプログラムを使って片方または両方のファイルを開き、ファイルをプレビューする機能を用意した。Vortexの他の機能と同様、本機能は自由に拡張することができ、コミュニティの開発者は特定のファイルのための特定の処理を追加することができる。

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すぐにモッディング作業に戻れる、PC起動時のVortex自動起動

PC起動時に自動的にVortexを起動することができるようになり、ゲームのモッディングに費やす貴重な時間を節約することができる。また、Vortexを普通の状態で起動するか、Windowsのタスクトレーに最小化された状態で起動するかを選択するオプションも用意された。この変更の一環として、既にタスクトレー上に最小化されているとき、アイコンからVortexを起動したときの動作も改善した。

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ゲームを完全スキャンするフォルダーの選択

これまでも完全スキャン時にチェック対象となるフォルダーの指定ができたものの、それは設定メニュー内に隠されていた。今回のアップデートでは、スキャンを実行する前に検索パスを表示・変更できるようになった。これでハードドライブ上のゲームが見つからない、なんてことはなくなるはずだ。

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その他

今回のアップデートで実施された小さな変更をすべて紹介しようとすると、このニュース記事が膨大になってしまう。そこで、最新バージョンにおける注目すべきバグ修正を軽くまとめてみた。

  • ツール順序の固定 - 従来のバージョンでは、ダッシュボード上のツールの順序はアプリを起動するたびに変化することがあった。今回、ツールを追加した日時を記録して、古いものから新しいものの順で表示するようにした。
  • 展開フォルダーの安全確保 - 展開フォルダーを危険な場所に設定させないための安全チェックが正しく動作していなかったので、これを修正した。
  • デフォルトのアバター - アカウントにアバターを設定していない場合、Vortexは代用画像を表示する。だが、代用画像へのリンクはWebサイトのアップデートによって移動されていた(!)。これも修正され、醜い「壊れた画像」アイコンを見ることはもうない。
  • 有効化日時によるソート - MODリストに最後に有効化した日時の列を追加して、これでソートできるようにした。

Vortexの新機能の詳細に興味があるなら、GitHubまたはVortexのダッシュボードの変更履歴ダッシュレットで読むことができる。

開発者向けのアップデート

ゲーム拡張機能のサポート機能の宣言

一部のゲームにおいては、Vortexの特定の機能が動作しないことを宣言するのが重要になる。v1.3.0では、ゲームを登録する際の新しいプロパティ "compatible" を追加した。これを使って、ブール値でサポート有無のキーを含めることができる。現在のところ、このチェックはSymlink Deployment(シンボリック配置)とNull Deployment(Null配置)で行われているが、徐々に拡張していく予定だ。特定の機能について質問がある場合は、Vortex開発フォーラムに投稿するか、Nexus ModsのDiscordサーバーに参加してほしい。

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使用例(Conan Exiles)

新しいVortex API関数の追加

従来のバージョンにおいて、拡張機能間で機能を共有するには、イベントの送出とキャッチに頼る必要があった。本バージョンでは、context.registerAPI()を使ってコンテキストオブジェクトに直接関数を登録できるようになった。このように登録した関数は、context.ext.関数名()でどこからでも呼び出すことができる。
使用例((Nexus Mods Integration)

インテリジェントなファイルプレビュー

先ほども書いたように、ユーザーが競合をプレビューする際に、特定のファイルの処理をVortexに指示することができる。これにより、特定のアプリを開いたり、Vortex内でネイティブにプレビューをロードできるようになる。これは新設されたcontext.registerPreview()関数で実現できる。
ドキュメント | 使用例
 
 


Vortexを利用し、建設的なフィードバックを送ってくれたり、拡張機能を開発してくださっている700,000人以上の方々に感謝を示したい。みんながいなければ、Vortexの改善と進化を続けることはできなかっただろう。

以上


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