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Skyrim/The Witcher 3 Modについてのあれこれ。FoModの作り方、Mod導入時のトラブル事例などのニッチな話を書いていきます。a.k.a. BowmoreLover@nexusmods

Nexus Modsニュース和訳:バグの征服者 - Arthmoorのインタビュー(2018/8/9)

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2018/8/9のNexus Modsニュース Vanquisher of Bugs - Arthmoor(バグの征服者 - Arthmoorのインタビュー)の和訳です。聞き手はBigBizkit。

バグの征服者 - Arthmoorのインタビュー
元記事:Vanquisher of Bugs - Arthmoor
投稿者:BigBizkit (コミュニティマネージャー)
投稿日:2018/8/9 (UTC)

目次


はじめに

本日はSkyrimOblivionAlternate Startでよく知られ、様々なベゼスダゲームの非公式パッチにも携わっているArthmoorのインタビューをお届けする。

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インタビューに応じていただいてありがとうございます。必須ともいえる非公式パッチやAlternate Start - Live Another Lifeなどの作品で馴染みのある読者が多いと思いますが、簡単に自己紹介をどうぞ。

Arthmoor: 47歳の中年アメリカ人。ゲーム暦は30年ほど。かなり早い段階でモッディングを始めたけれど、Oblivionが登場するまではそれほどのめり込んでいなかった。

コミュニティのメンバーとして10年以上活発に活動されています。このコミュニティに来たきっかけと理由を教えてください。

みんなが知っているように、僕が初めてモッディングを味わったのはモロウウィンドだった。あれには間違いなく釘付けにされたけど、結局チートに近いMODをいくつか出しただけだった。とはいえ、小さいながらも楽しいMODだったし、かなり単純であるにもかかわらず、基本について多くのことを学べた。それから昔のMUD(マルチユーザーダンジョン)を再現する巨大プロジェクトを思いついた友人に協力した。でもそれが狂った考えだということに気づき、放棄することになった :)

非公式パッチでは誰もが導入リストに加えるほどの作業をなさっています。ベゼスダのメインタイトルにある無数のバグを修正するという作業に駆り立てられた理由は?

実際のところ、ちょっとした偶然だったと思う。Unofficial Oblivion Patchの制作者の一人であるKivanがUOPはほとんど終わったと判断した後のどこかの時点で、オブリビオンに大きなバグが発生した。彼と一緒に作業したことがあったので、他の小さなバグと一緒にこのバグを修正してみることにした。それが形となって、ここまでに育ったんだ。Skyrimのリリース直前の2011年にKivanは最後の一押しを見せ、僕が全部を引き継いだのは2012年の初めだった。

今思えばバグが気に入らないというのが動機だっと思う。僕のチームはバグを嫌う。彼らに修正する気がないなら、やるしかないだろ? 6年経った今でもこうして続いているわけさ :)



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非公式パッチに費やした時間を数値化するとすればどれくらい?

そんなことは考えたことがないけど、Skyrimだけでも最低数百時間はあるだろう。OblivionSkyrimFallout 4を合わせると4桁はいくだろうね。

非公式パッチの裏方チームについての質問です。チームが出来た経緯と組織化の方法は? 誰でもバグ潰しに参加できるのですか?

正直、今のようなチームが出来たきっかけは思い出せない。Skyrimリリースの少し前だったのは確かだ。形式ばった手順はなく、ただそうなった。僕たち以前には、Kivanがオブリビオンの有志を集めた緩やかなチームを持っていた。そのチームからやって来た者もいる。

組織化の方法についてだけど、僕たちにはバグ追跡システムがあって、後で参照できるように作業のすべてをここに保管している。何年もの間、いろんなパッケージを使ってきたけれど、ある時点でそれに満足できなくなった。だから結局僕がコードを書くことになった。最高の物でも機能的なものでもないけれど、必要になればコードを書けばいいだけだ。

しかも、他の人も利用できるようにオープンソースとして公開している: https://github.com/Arthmoor/AFKTrack

チームに参加する正式な手順はない。バグ追跡システムで修正を提供したり、パッチへの取り込みを検討して欲しいmodのリンクを貼ってくれる有志は誰でも歓迎される。最近ではコミュニティ内の取り組みが非常に良くなっているし、将来を考えても今のやり方が一番だ。

あなたの作ったMODで個人的に必須といえるのはAlternate Startです。あれはどういうきっかけで思いついたのですか? 新しい開始シナリオ追加の基準は何ですか?

あれはオブリビオン用にAlternative Beginningsを作ったときに思いついたのが始まりだ。ゲームの新しい始め方が欲しかったし、毎回牢獄のシーンを長々とプレイしたくなかった。

他にも類似のMODがあったけれど、どれも選択肢が自分の好みじゃなかったし、他のMODにあるものを幅広く網羅した多くの選択肢が欲しかった。だからすべてのmodの選択肢を一つにまとめたものを自分で作ることにした。

スカイリムでのモッディングを始めるにあたって、これがぴったりフィットすると感じたんだ。Creation Kitがリリースされるまで既に2週プレイ済みだったし、ヘルゲンに関わるのはもうたくさんだと思った。そういったことがこれを作る大きな動機となったんだ。



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新しいシナリオを探す際の一番大きな基準は、何らかの形でゲームの世界にフィットできるどうかだ。たとえば、城塞都市の町の衛兵としてゲームを始めたいという一般的な要望があった。いいシナリオだけど、メインクエストの流れにうまく収める必要があるし、衛兵が転身を決意して冒険者になる必要がある。アドオンの作り方はこんな感じだ。

マーラの声優はもう新しい台詞を吹き替えできないので、既存のものから音声を切り貼りできるかどうかという点も判断基準となる。

どんなゲームが好きですか? 好みのジャンルはありますか?

いつも好んでRPGをプレイするけど、たまに4Xストラテジーゲームも楽しんでいる。

今お気に入りのRGPシリーズはウィッチャーシリーズだ。とても奥行きのあるストーリー主導型のシステムで、ほとんどの場面で広い世界を探検できる。特にウィッチャー3は巨大なオープンワールド型ゲームなんだ。

4Xストラテジーゲームについては、ある程度複雑だけど、度を越えて細かい指示をする必要がないものが好きだ。Galactic CivilizationsやCivilizationシリーズがいい。多くのことができるけれど、細かいことに頭を使う必要がない。時間潰しにもってこいだ。



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モッディングやゲーム以外の娯楽はどうですか? リラックスするために普段とは違うことをしますか?

映画を見るのは好きだし、ときにはテレビを楽しむこともある。スローかつシンプルでいるのが好きで、あまりペースが速い方ではない。条件が許せば趣味で天体観測をすることもある。今住んでいる場所の光環境が故郷のカリフォルニアよりも良いといいんだが。

Druid GameworksWitanlore: Dreamtimeのプログラミングの仕事をされていますね。プロジェクトメンバーの大半はモッディングコミュニティの出身ですが、モッディングで学んだことはゲーム開発に役立っていますか?

参考記事:日曜インタビュー - ドルイド・ゲームワークス、Witanlore: Dreamtimeの開発元(和訳)

モッディングはレベル設計やクエスト設計といったゲーム開発プロジェクトの良い取っ掛かりになると思う。大きなMODを作ることで、プロジェクト管理の経験がある程度詰めるし、プログラミングがコア開発に必要な洞察も得られる。

一つ言えるのは、既にあるプラットフォーム上でモッディングすることと、ゲームスタジオ自身が生のゲームエンジンから全く新しゲームを作り上げることの間には、とても大きな飛躍があるということだ。

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ベゼスダゲームの裏にあるクリエイションエンジンと、あなたがゲーム開発に使ったUnreal Engineとの主な違いは何ですか?

クリエイションエンジンはベゼスダの考える限られた用途のために作られた非常に特殊なツールセットだ。だからほとんどは彼らの需要や希望、それに彼らに暇があるかどうかに基づいている。それにゲームシステムがほとんど完成しているから、経費についてあまり悩まなくてもいい。

一方、Unrealのようなエンジンでは、好きなことを行うための強力な力を与えてくれる。完全に自分自身のものを創り出すというビジョンと欲求が必要になる。Epic Gamesは素晴らしいツールセットを提供してくれる。ベゼスダが提供するものよりもはるかに素晴らしい総合システムだが、同時に自分ですべてを考え、様々な段階での作業をする必要がある。

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まだMOD制作を続けていますが、Witanloreの仕事で学んだことで、モッディングやゲーミングに対する新たな見識は得られましたか?

一番思うのは、モッディングにありがちなことから離れられたことだと思う。つまり、これまでのようにただ適当にでっちあげるのではなく、MODに求めるものについて、集中し続けるべきとだいうことだ。計画を立て、それを実行し、やり通すということだ。最近の作品ではより集中して物事を見ていると思うし、やるべきことの厳密な審査基準を設けることで、非公式パッチでも恩恵を受けている。

まだ先の話かもしれませんが、エルダースクロール6がリリースされたとき、あなたはモッディングの最前線にいると思いますか? 全般的に見て、モッディングがどういう方向に進むと思いますか?

僕はTESゲームのモッディングに目がないし、TES6が来るのがすごく楽しみだ。全体的に見て、モッディングはより大きなプロジェクト、チームの共同作業、そしてよりプロフェッショナルな品質のコンテンツに向かっていると思う。というのも、人々はモッディングをゲーム開発の仕事への踏み台として使い始めているからだ。だからこの前発表されたTES6でもそういったプロジェクトが沢山出てくると思っているし、ゲームが発売される前に出てくることもあり得る。

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モッディングコミュニティに向けて言いたいことはありますか? モッディングに関わりたいと願っている人たちに何かアドバイスはありますか?

僕の最高の助言としては、自分のやりたいことを見つけることだ。小~中規模のものをね。時間を取って流通しているチュートリアルを読むこと。実はベゼスダのWikiにはかなりいいものがある。ゆっくりと始めて、間違いや人への質問を恐れないこと。

モッディングに何を求めるのかに関わらず、学ぶことが多すぎて何年もかかるようなものに身を投じないこと。成し遂げる前に燃え尽きてしまうからだ。大きなものはそのうち出来るようになるし、まだやったことのない得意分野が見つかるかもしれない。とにかく自分のやることを大切にすることだ。

わざわざ時間を割いていただきありがとうございます

どういたしまして。呼んでくれてありがとう。

以上


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